『おふろの不思議な思い出』
この話は、僕が記憶に残っている中でとっておきの体験。
小学3年生の夏の日のこと。目覚ましい朝を迎えた。でも、
ほんとうに何もない一日。
水曜日なのか月曜日なのかもはっきりしない小学生の平日、が、
家の外に出て、学校への道を延々と歩く。
歩くと近づいてくるのは、白っぽい校舎。あそこの眩しさと数々の叫び声だか笑い声に、頭の意識と体力がふわっ、
こんなに明るい日なのに、外の空気は ばん と張っていて、重くるしくて仕方がない。
顔を伏せて歩いてしまうと、細い砂利道だ。
そうして、僕は校舎に入った。
その日の僕は、1時間目が終わる頃にはすでに、昼ごろには早退してしまおうと決めていた。
昼休みの間に全ての手順を終え、
朝はあんなにうるさかったのに、今はとても静かな校舎だ。
そんなことを思いつつ、僕は学校の敷地を抜けた。
辺りは穏やかで静かで、小鳥の鳴き声だけが聴こえてくる。
朝来た道を帰っているだけなのに、
今は何もしなくていいのが、正解。
家に着いた。自分で玄関の鍵を開けた。
電気を点けずに、浴室に入った。
冷たい・・・
けど、すぐ慣れた。自分の体温で温められた水が、
仰向け気味になり、後頭部を浴槽の縁に置いて、
妙に風合いの良い、
窓の外はクリームレモン色だ・・・
そうしているうちに、
天井の隅をじっと見続けるとこんなことがよく起きる。
とてつもない浮遊感のあと、僕は風呂を上がった。
その夜、身体はぐったりして、熱を出した。
以上でお話しは終わりです。楽しんでいただけたでしょうか。
今回の僕のおふろの記憶は不思議なものでしたが、みなさんの今までで一番記憶に残っている『おふろ』
おふろにまつわるエピソードは人によって様々だと思います。
どうぞ、これからのお風呂が楽しい時間にたくさん包まれていきますように!
ここまでお読みくださりありがとうございました。
キスィン
"ほかほかのおふろ、ひやひやのおふろ、びりびりのおふろ...。いろんなおふろがありますよ ね、あなた色のおふろってなんでしょう。 30 分おふろに入る人なら、それは 1 日の 1/48 です。AKB のメンバー1 人分の重さがある んです。あなたの大切な 1 日を彩るためのおふろを提案してゆきます...。"