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【冬こそ入りたい!】五右衛門風呂の由来って?湯冷めしないって本当?どこで入れる?

2018-10-31

この記事を書いていると、上の画像を見たしばりょうさんに「れみぱんさんのお友達ですか?」と言われました。こちらは「露天の五右衛門風呂で微笑む30代男性」という画像素材の人であり、私の友人ではありません。

さて、この男性をこんな表情にさせる五右衛門風呂ですが、入ったことはありますか?

 

きっかけはふるさと納税でもらった広報紙

先日、高知県の四万十町にふるさと納税をした際(四万十町は故郷ではないのですが)、お礼の品と一緒にこんな広報紙が届きました。

こちら、答えは「火吹き竹」。
薪でお風呂を焚く時に吹いて火をおこすための道具です。

四万十町では、今でも薪で焚くお風呂のあるおうちが何軒かあるそうです。
薪風呂・・・つまり五右衛門風呂。
そういえば、小さい頃に1度だけ祖父母の家で入った記憶があるような・・・。

アラサーの私がこの状態ですから、もっと若い方はそもそも五右衛門風呂のことをご存じないかもしれません。

 

そもそも五右衛門風呂とは

(釜ゆでの刑に処されたといわれる石川五右衛門の名から)据風呂の一種。桶の底に一面の平釜をとりつけ、かまどに据えつけて、薪を焚いて沸かすもの。底板を浮かせて浮蓋とし、入浴時はこれを踏み沈めて入る。長州風呂。特風呂。
(出典:レファレンス協同データベース内に記載のある『日本国語大辞典』5巻 小学館 2001

石川五右衛門といえばルパン・・・ではなく、元は安土桃山時代の盗賊のボスで、豊臣秀吉に釜ゆでの刑に処されたという説があるようです。実際はお湯ではなく、油で煮られたという話ですが。。おそろしや。
(参考:Wikipedia 石川五右衛門

 

五右衛門風呂の良さとは

薪でお風呂を沸かすなんてめっちゃ手間やん!無理無理!と思われるかもしれませんが、
実際に五右衛門風呂に入り、その魅力にやみつきになって習慣になってしまった人もいるようです。

Iターンして20年 川ちゃんの薪風呂
「火をおこす。おこした火が徐々に燃えていく様を見て楽しむところから入浴は始まってるんだよね。もっと言うと、山へ木を切りにいくところから、いやいや、チェーンソウの刃を研ぐところからが入浴だな(笑)」
(出典:イナカノフツウ 四万十町のふつうの暮らし)

「川ちゃん」は、新築のお風呂をわざわざ五右衛門風呂にしてしまったとのこと!
チェーンソウの刃を研ぐところから始まるなんて、究極の入浴ですね。

一体、何がそんなに魅力的なのでしょう?
忙しい現代社会であえて手間をかける贅沢さや、エネルギーを自給している安心感というのもありますが、
五右衛門風呂には身体を温める合理的なワケがあるのです。

出典:五右衛門風呂の達人

 

ガスで沸かすお風呂は、熱いお湯が上にいき、追い炊き機能を使わなければだんだんぬるくなってきますよね?
一方、五右衛門風呂の場合は下に熱源(薪火)があり、火が残っている限りは温かいお湯が下からずっと上がってきて自然に循環します。
また、薪火の遠赤外線効果もあいまって、身体が芯から温まってお風呂上りもずっと湯冷めしないそうなんです!

 

それから、五右衛門風呂には、薪を焚く人が必要です。
お風呂に入る人と焚く人のコミュニケーションを生むのも、その魅力の1つとのこと。

参考:

美山里山舎
洗いの殿堂

 

寒くてお湯が冷めがちな冬こそ、五右衛門風呂の良さが実感できそうですね!
あ~~入りたくなってきた!!

 

五右衛門風呂に入れる所は?

調べている内に入りたくなってきたので、どこで入れるのか調べてみました。

・宿泊できる
・自分で薪で焚く体験ができる
以上、2つを条件に探しました。

 

<京都>五右衛門 京都

出典:農家民宿Banja

京都市内から車で1時間のところにある、1棟貸しの宿です。
かまどや囲炉裏、薪ストーブもあるみたいです。
お風呂はこちら。

出典:農家民宿Banja

伝統的な日本家屋に住む体験ができて、かつ光Wi-Fiがあったりトイレも洋式だったりと宿としての快適さも備えていそうなのが素晴らしい!
レビューサイトに海外からの書き込みが多いのもうなずけます。

 

<兵庫>こころの里 懐(かい)
創作薬膳料理や、手作りパンも味わえる宿です。
約150年前の養蚕農家を改修しているとのことです。150年前ってすごいな・・・!

出典:こころの里 懐

秋はこんな紅葉も楽しめるとか。ちょうどこれからが楽しみな季節ですね!

お風呂は2種類の生薬入り。

出典:こころの里 懐

昔ながらの鉄製の五右衛門風呂を但馬唯一の職人さんにお願いして、昔のままを忠実に再現して作って頂きました。
(出典:こころの里 懐

職人さんがまだいらっしゃるようで嬉しいですね。
こうした伝統の技が失われないように、お風呂に浸かることで応援していきましょう。

 

<福島>古民家の宿 中里

出典:古民家の宿 中里

福島県小野町にある古民家宿で、東京からは電車・車で2時間半ほどでアクセスできます。
「何もないが、自然はある」と書いているとおり、千坪の敷地に枝垂桜や竹林、池などがあります。水は山からの天然水なのだそう!

出典:古民家の宿 中里

1組千円で、こんな景色の良い五右衛門風呂を体験することができます。
5人以上で泊まれば1人1泊5千円というリーズナブルさもいいですね~
12月21日から3月31日までは休館とのことなので、真冬を避けて計画しましょう。

 

 

いかがでしたか?
調べているうちに気づいたのですが、五右衛門風呂が付いている宿はどこも趣があって素敵な古民家ばかり!
ご紹介したのはいずれの宿も、1日1組限定の貸切宿です。
車が無いとアクセスが難しいところも多いものの、都会の喧騒を離れた非日常を味わうにはうってつけですね。
1人では予約できなかったりもするので、家族旅行や、気の合う友達を数人見つけてゆっくり過ごすのがベストなように思います。
いつもと違うお風呂を求めるみなさん、次の旅行先としてぜひご検討を!

 

※記事の内容は2018年10月現在の情報を元にしています。宿を予約される場合は、事前に宿の注意事項をよく確認してください※

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れみぱん

日本のお風呂文化をこよなく愛する社会人。 お風呂での時間が好きすぎて防水タイプのタブレットを買ってしまいました。 湯船につかると、「1日ちゃんと生きたなぁ」という気分になります。

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