【のぼせない銭湯?】尾道「ゆーゆー」さんに潜入!-前編-
2018-06-30
尾道駅から徒歩7分
尾道商店街歩くと突然現れる銭湯「大和湯」…ではなく
元銭湯を改築したお店「ゆーゆー」を知っていますか?
今回は、築100年以上もの歴史ある建物を大切に、
銭湯の古き良き姿を守り続けるお店をご紹介します。
銭湯をリノベーションしたお店の先駆けとして現在も営業している
カフェ・土産物店「ゆーゆー」のとっても気さくで素敵な店員の中村さんにお話を伺いました!
今回のみ限定で、特別に取材と撮影する機会をいただき記事にしています。
店内は明治の末期からほとんど変わらない姿を残しています。
カフェにリノベーションしたきっかけは、
平成4年2月の銭湯廃業後アーケードでの借り手がいないため、
取り壊されそうになった「大和湯」を現在のオーナーさんが
同年12月に喫茶店としてオープンしたのがきっかけだそうです。
店内の至る所に銭湯の面影がたくさん!
お店の中はこんな感じ。
入口近くは尾道ならではのお土産物とアンティークの食器など扱うショップで、
元々お風呂だった奥の水色をした床の方が、カフェスペースになっています。
写真右手に少しだけ写っている階段は、2階につながっており現在従業員の方のみが利用していますが
大和湯時代2階は、銭湯を利用したお客さんが集まり麻雀などを楽しむ憩いのスペースとして使われていたそうです。
お店の中に一歩踏み入れて下を見てみると…
番台があった場所のすぐ両脇には
銭湯時代のままのタイルが敷き詰められています。
色も形もレトロでとっても可愛いデザイン!!
戦前のドイツ製の鏡で歪みが無いのが自慢だったとのこと。
こちらは、女性側に置かれていたもので、化粧品メーカーや商品の名前がズラリと書かれています。
現在はお店に無いですが男性側の鏡には、
髭剃りやビールのコマーシャルが書かれていたそう。
元々湯船があったカフェ側の天井部分は明り取りの吹き抜けになっています。
トタン屋根に囲われていて、天気によって明るさが変化します。
銭湯だった時代と変わらない雰囲気を現在も残している大切な天井です。
お店の一番奥にある「節水」と書かれた水色の扉、
ボイラー室の残りでこちらは女性側の浴室用。
男性側も残っていますが、冷蔵庫の裏に隠れてしまっているそう。
ボイラー室の左にある鏡は、洗面用の鏡で浴室の名残を感じます。
この写真では分かりませんが、実はこの体重計とても古い物で
”kg”表示だけでなく、なんと貫単位での重さも分かるもの。
最近はあまり使われない単位なので、ピンと来ない方もいらっしゃると思います。
年に200杯は少なくても食べるかき氷好きとしては見逃せない単位です(笑)
(かき氷に使う大きな四角い氷は二つで一貫と数えます。)
ちなみに一貫3.75kg。
分かりやすく氷で説明するとこんな感じの仕組み。
人工的な氷は明治に入って初めてつくられるようになりました。その技術は英国式だったので、数量の単位がヤードポンド法により決められ、アイス缶の大きさは300ポンド(135kg)となりました。 当時の日本は尺貫法だったため、135kgのアイス缶を36分の1にした単位、1貫(3.75kg)という販売単位になり、今日まで続いています。
出典:中央冷凍産業株式会社
左の板には「湯屋業」と書かれています。
右側の看板。
今では考えられない表記(法律)です…!
こちらは、銭湯時代に活躍していた木製レジスター。
さすがの中村さんも使い方が分からないんだとか(笑)
そもそも木製のレジがあったことを初めて知りました!
仕切りが3つあることから、2000円札が沢山入っていた時代があったのかなぁと考えてしまいます。
お店の中でも一際目を引くのがこちら。
電磁ロック式の脱衣ロッカーです!
銭湯といえば、なくてはならない存在の脱衣ロッカー。
漢数字で書かれている珍しいデザイン。外人さん受け良さそう。(笑)
ぱっと見、木製のロッカーで取っ手だけで
カギが付いてなさそうに見えませんか?
しかし、ロッカーの横にあるこのボタンでカギが開けられるという、
見た目からは考えられないハイテクさ!
現代のロッカーでも電気を使ってないものも多いのではないでしょうか…。
上の画像はロックがかかっている状態。
先ほどの電磁ロックのボタンを押すと…
真ん中が引っ込んでロックが外れるという仕組み!
脱衣ロッカーの扉の裏側には、レトロな広告が所狭しと貼られています。
端の「風呂はキレイに使いましょう」が銭湯感出してます。
昔の広告、フォントや色使いが本当にかわいい…。
扉の裏のこの広告が見てみたい方は、
お店の方に声をかけて場所を教えてもらい見せてもらってください!
「ゆーゆー」さんでは店内撮影禁止となっています。
一部のマナーの悪い方が増えており、お店の方がとても困っていらっしゃいます。
今回の取材では、特別に許可をいただいてお店の中を紹介させていただきました。
フォトジェニックでかわいいお店に行くと思わず撮影したくなりますが…
どんなお店でも撮影時のマナーとして撮影前に、まずお店の方に一声かけて確認し、
撮影許可をいただいても、他のお客さんや店員さんが映り込んでしまわないように気を付けましょう!
そして、タイトルの「【のぼせない銭湯!?】」の答えは、元銭湯のカフェでした!
店舗情報
住所 広島県尾道市土堂1-3-2
営業時間 11:00~17:00頃 (冬季など早めの閉店あり)
電話番号 0848-25-5505
定休日 木曜日+不定休
[googlemaps https://www.google.com/maps/embed?pb=!1m18!1m12!1m3!1d3291.7822183021844!2d133.19622531522444!3d34.406880980510955!2m3!1f0!2f0!3f0!3m2!1i1024!2i768!4f13.1!3m3!1m2!1s0x355101b4ada06711%3A0x4d00ac8cf69d42b5!2z44KG44O844KG44O8!5e0!3m2!1sja!2sjp!4v1522128915058&w=600&h=450]
後編では、こだわり溢れるカフェメニューとお土産コーナーを紹介していきます!
後編はこちらから! ※明日(7月1日20時頃)公開
【のぼせない銭湯?】尾道「ゆーゆー」さんに潜入!-後編-
以前、「ゆーゆー」さんも掲載している
銭湯をリノベーションしたスポットを紹介した連載記事はこちら!
近くに寄ったら絶対行きたい!銭湯リノベーションスポット【第1回カフェ編】
あなたの住む街にも元銭湯の素敵な場所があるかも?
撮影:高田愛美(アイキャッチ他),村上仁菜
取材:村上仁菜
掲載している内容は取材時(2018年3月)の情報です。
になん
西へ東へ、旅する名古屋の女子大生。旅の目的は、ライブとかき氷。毎年200杯くらい平らげます。今一番欲しい物は、業務用かき氷機。手に入れた暁にはお風呂に浸かりながらかき氷を頬張ることがひそかな夢です。