長風呂をしたり、長時間洗い物をしたりすると、手や足の指が「しわしわにふやけた」という経験はありませんか?
長時間プールで泳いでいる時などもそうなることがありますよね~!
今回は、なぜその現象が起こるか徹底解明します!
皮膚がふやけるメカニズム!皮膚の構造と働き
私たちの皮膚は、何層も層が重なってできています。まず、一番外側の層は「角質層(角層)」と呼ばれるものです。そこから順に「顆粒層(かりゅうそう)」、「有棘層(ゆうきょくそう)」、「基底層(きていそう)」と続き、これらをまとめて表皮と呼びます。表皮は、バリアゾーンとして肌の水分を保持したり、外部から異物(ダニやホコリ、バイ菌、ハウスダストなど)が侵入するのを防ぐ役目があります。
表皮は、厚さが平均約0.2ミリのとても薄い膜です。肌(皮膚)のいちばん外側にあり、外部からの異物の侵入や体の水分の蒸散を防ぐバリアとなって、内部を保護しています。表皮は、外側から「角層(かくそう)」、「顆粒層(かりゅうそう)」、「有棘層(ゆうきょくそう)」、「基底層(きていそう)」の4つの層から成っており、(後略)
出典:花王株式会社 スキンケアナビ 肌の構造と働き 表皮の構造と働き
しかし、角質層そのものは、死んだ細胞であり、水分を含むことができます。この角質層が水分をたっぷり含んで大きく膨らんだ状態が「ふやける」という状態です。
※角質層は膨張するけれど、その下の細胞は膨張しません。膨張した角質層は行き場を失い、角質層がぶつかり合うため、シワができるそうです。
皮膚(ひふ)の表面(ひょうめん)には、何層(なんそう)も死(し)んだ細胞(さいぼう)が重(かさ)なっている「角質(かくしつ)」という層があって、そこに水分(すいぶん)がしみ込(こ)み、ふやけて膨(ふく)らむのよ。角質層の下(した)にある皮膚と体積(たいせき)の差(さ)ができて、シワが寄(よ)るの。
手のひらや足の裏だけがシワシワになるのは、他の体の部分に比べて角質層が厚くできており、その分たくさんの水分を吸収するからです。
老化によるシワの寄りとは違い、水分を吸ったことによって起こっているだけなので乾燥させれば元に戻るということになります。
手足(てあし)の角質層は厚さが0・5~1ミリほどもあるの。これは、顔(かお)の10倍(ばい)の厚さよ。厚いから水を吸ってふくらむと、はっきりわかるわけね。
そもそもなぜふやける必要があるの?
ヒトが進化するにつれ、手はさまざまな役割をこなすようになったといわれています。
大切な内側を守るためか、手の各質層は特に厚くなっているので、“ふやけ”も目立ちやすくなっています。
英国(えいこく)の研究グループが「ぬれた物(もの)をつかみやすくするため」に指がシワシワになるという発表(はっぴょう)をしたの。
このように、手足がふやけることで、乾いている時よりも、水の中のものをつかんだり捕まえたり、濡れているところを走ることが容易になることも知られています。“ふやけ”という現象が起こるのは、人間が水際で食料をとるなどの行動がしやすいように変化したものではないか、といわれているそうです。
ふやけやすい方は要注意!
指がふやけやすいのは、角質層が水を含みやすい状態になっているためです。つまり手荒れを起こして、必要以上に皮膚が乾燥したり、皮脂が足りないことで本来の角質層の保護作用が低下している可能性があります。
長時間の入浴など、肌が濡れている状態が続くと、角質層の細胞間脂質やNMF(天然保湿成分)が流出してしまいます。
このような場合は、濡れた手はこまめにふく、ハンドクリームなどでこまめにお手入れするなどのケアをしてあげましょう!
いかがでしたか?
普段当たり前に生活していますが、身体の仕組みって深くて面白いですよね!
私もお風呂に入るとすぐに手がふやけるため、よく「おばあちゃんの手」と言われます。
皮がむけてしまうまでいくと心配ですが、ふやけてすぐに元に戻るのであれば、心配する必要ありません!
今日もお風呂タイムを楽しみましょう~♪