夏らしい暑さになってきましたね。そろそろ夏の予定を考えている時期ではないでしょうか。
今回は、そんな皆さんにオススメしたい「激エモな」温泉旅行のご紹介をしようと思います。
「温泉旅行がエモいって何?」と思ったあなたにこそ読んでほしい、僕のひと夏の物語です。
暑い夏と涼しい夏
舞台は宮城県の東鳴子温泉。仙台駅から鈍行列車に乗って1時間ほどのところにあります。
駅を降りると、東京ほどではないにしてもやはり暑いです。
しかしカラリと晴れた夏空はなんとも開放的で、私たちを爽やかな気分にさせてくれます。
青々とした稲穂たちは、実りの秋に向けて頭(こうべ)を垂れ始め、風に揺れています。
こうして僕たちの旅は始まりました。
昼間は温泉を楽しみ、夜は地元の方々と交流します。
豊かな自然もさることながら、地元の人との何気ない会話も旅を思い出深くしてくれます。
地産地消の美味しい料理を囲みながら、温泉のことや将来の夢などを語り合いました。
夜になると上着が必要なくらい涼しくなって、ひと足早く秋がやってきたかのようです。
交流会の興奮が醒めやらぬまま、僕たちは星を見に外に出ました。
一歩外に出れば満天の星空。流れ星を数えながら、話題が尽きず夜が更けていきます。
自然の恵みと人の恵み
翌日、僕たちは自然を見に出かけます。豊かな温泉をつくった火山の、もう一つの姿を。
潟沼(かたぬま)は強酸性の湖で、生き物を寄せつけない気高さを感じます。
おだやかな湖面は透き通って、緑の山々を写しこんでいました。
さらに訪れたのは鳴子峡。切り立った崖を貫いて汽車が走ります。
秋には燃えるような紅葉が広がるこの渓谷。青々と木々が茂る夏の姿もまた一興です。
自然の恵みを全身に浴びるべく、僕たちはタオル片手に温泉街へと繰り出します。
ここの温泉地は、それぞれの宿で脈々と受け継がれてきたお湯があります。
それは自然の恵みだけではなく、まさしく人の恵みです。温泉を守るのは苦労だらけです。
小さな宿々が愛着をもって守ってきた湯を、僕たちは楽しませてもらっているのです。
どこから来たの?────東京からです。
よく来たねぇ。いいお湯でしょう。─────はい、とても気持ちいいです。
誰もが笑顔で話しかけてくれて、僕たちは心まで東鳴子温泉に浸っていきます。
「また来てね」「ありがとう」────何気ない言葉のもつぬくもりを感じました。
個性豊かな温泉たち
僕たちはたくさんの温泉に入りました。どの温泉も個性があって、飽きることはありません。
木の香りが漂うまろやかな湯、石油の匂いがする黄緑の湯、パンチのある真っ黒な湯────
とても同じ町から湧き出す湯とは思えぬほど多種多様な温泉に、僕たちは驚きを隠せません。
どれも美肌に良いとされる炭酸水素塩泉で、3日間で肌がすっかりスベスベになりました。
小さな温泉は貸切で入ることができて、静かな風呂のひと時に、自分自身と向き合います。
広い風呂にみんなで入る時間もかけがえのないものです。「母里(もり)の湯」は格別でした。
山の中腹にある貸切露天で、湯舟は木の香り溢れるアロマのような湯で満たされています。
旅の終わりの露天風呂で、今までの思い出を語り合います。
旅で出会った仲間との、かけがえのないひと時。
いつの間にか静かになって、それぞれが自分の世界に耽っていきます。
しばらくして、どこからともなく「気持ちいいね」と声があがり、会話は再開。
こんな豊かで心安らぐ時間を過ごせるのも、東鳴子の恵みのひとつです。
今年も開催!エモい温泉旅
僕が味わったひと夏の思い出を、皆さんも体験してみませんか。
今年で2回目になる「鳴子ワカモノ湯治モニターツアー」。
温泉が好きな人も、そうでない人も。自然が好きな人も、人が好きな人も。
学生限定のワカモノ湯治、今年は9月3日から5日で行います。
詳細・申込はこちらからご覧ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。皆さんどうぞ良い夏を。
はしも
温泉大好き東大生。2017年は1年で100ヶ所以上の温泉を訪れました。東大温泉サークルOKRの代表として、日々温泉と真剣に向き合っています。温泉以外の趣味は、鉄道と料理。温泉旅行の合間に楽しんでます。