浴室の天敵、カビ
やつらは厄介な存在。
カビの発生条件(温度・湿度・栄養)が揃ってしまう浴室では、発生そのものを防ぐのは非常に困難で、瞬く間に侵食してきます。
浴室をカビの繁殖から守るためには日々の掃除が欠かせませんが、
入浴後の掃除ってついついサボりがちじゃないですか?(特に一人暮らしの男性!)
そんなあなたに朗報♪
ボタン一つでカビから浴室を守る手助けをしてくれる、つよーい味方を紹介します!
それは・・・・・
「換気扇」
おそらく、どの家庭の浴室にもついているであろう換気扇。
標準装備なのはやっぱり必要だから、なんでしょうね!
今回は、この換気扇についてご紹介したいと思います。
敵の正体を知るべし
とその前に、まずは天敵であるカビについて確認しておきましょう。
カビといっても種類はたくさんありますが、
その中でも浴室でよく発生するものはクラドスポリウム、通称「黒カビ」といわれるものです。
クラドスポリウム(Cladosporium)
良く風呂場の壁でみかける黒いカビがこの菌です。俗にクロカビと呼ばれ、住居内ばかりでなく、まんじゅう、ケーキ、野菜など様々な食品や衣類にも生え、暗緑色から黒色の集落をつくります。空中に浮遊するカビの中でもっとも多いのがこの菌で、喘息などのアレルゲンとして問題にされています。
出典:東京都福祉保健局
さて、この黒カビ。
発生しやすい条件があります。
①温度 20℃~30℃
②湿度 70%RH以上
③栄養 汚れなど
出典:ライオン
※RH(Relative humidity=相対湿度)
どれも、普通に入浴していると当てはまってしまうような条件です。
この3つの条件が揃ってしまうと、あなたのお風呂は一気に黒カビだらけに!!
ちなみに入浴直後の浴室はこんな状況。
ご覧のように①も②も条件をバッチリ満たしてしまっています。
だけど逆に考えれば、①~③までの条件から外れればカビ発生しにくくなる!
換気扇の出番!
そこでつよーい味方、換気扇の出番です。
一般的には下の写真のように、天井に備え付けられていることが多いのではないでしょうか。
その役割は名前のとおり換気、浴室内の空気を入れ替えます。
換気によって浴室内の湿った空気を外へ出し、代わりに新しい空気を取り入れようとするため湿度を下げる効果が!
つまり、カビ発生条件②を抑えてくれます。
換気扇の使い方は皆さん知ってますよね?
ボタン一つでスイッチを入れるだけ!超簡単です♪
正しく換気しないと効果減どころか逆効果に!
既にやっているという方、さすがです。
ですが!
やり方によっては効果減、あるいは逆効果なので注意が必要です。
ではどんな風に換気すればいいと思いますか?
ズバリ!
その1 扉・窓は全て閉める
その2 換気扇はつけっぱなしに
この2つが大事!
なぜ大事なのか。順番にご説明します。
その1 扉・窓は全て閉める
お風呂上りは扉や窓を開けておくという人、結構多いんじゃないですか?
実はコレ、逆にカビを発生させてしまうかもしれません。
換気で重要なのは、浴室全体の空気を入れ替えることです。
下の写真みたいに浴室の上部に窓が設置されていることが多いですが、この窓を開けて換気をすると、換気扇と窓の間で空気の流れができてしまい、床面近くの換気は進まず湿気たままになってしまいます。
扉を開けての換気はもっと危険!
浴室の湿った空気が脱衣所にも広がり、脱衣所のカビ発生原因になりかねません。
なので、換気をするときは扉や窓は全て閉めておきましょう。
その2 換気扇はつけっぱなしに
換気扇をつけていたとしても、30分~1時間程度だったり、床が乾いたら消していませんか?
以前のひぃやんもそんな一人でした。
ですが、こちらをご覧ください。
上の写真は、翌朝まで換気扇をつけっぱなしにしたときの浴室の温度、湿度です。
左が風呂上り1時間後、右が翌朝の状況です。
いくらかは下がっているものの、翌朝になっても、湿度はカビが発生しやすい70%以上のまま。
ちなみに、換気扇をまわさずに寝てしまったときには、翌朝になっても湿度は80%近くあったうえ、生乾きのいや~な臭いも漂ってきました。
つまり!
1時間やそこらでは、ちゃんと換気しきれていないんです!
つけっぱなしにして初めて、ちゃんと換気ができていると言えるでしょう。
「本当につけっぱなしで効果があるの?」
と疑ったそこのあなた。
お昼ごろまで時間はかかりましたが、ちゃんと70%以下まで湿度は下がります。
換気扇がカビから浴室を守るのにつよーい味方なのは、お分かりいただけましたでしょうか。
他にもカビ対策の方法はたくさんありますが、どれもひと手間やふた手間かかって大変だったりします。
ですが換気扇なら、ボタン一つで稼働させてつけっぱなしでOKなんて、本当にお手軽でありがたいですよね♪
とはいえ、カビが発生しにくくなるだけで、カビ菌自体は浴室内に存在しているので、できる限りこまめにお風呂掃除もしていきましょう!